中津川は盛岡市内を南北に流れている。
流れがきれいで、冬は白鳥が訪れ、夏は鮎釣りをする人たちがいる。
カルガモは年中いる。
遊歩道
中津川の河原に遊歩道が作られており、格好の散歩道だ。
信号のある一般の道路を歩くより楽なので、ちょっとした買い物に行く人も、この遊歩道を歩いている。
昨年、八幡平の家について交渉するため盛岡に行ったとき歩いてみた。
(2018/03)


河原の花
4月、黄色い水仙の花がそこかしこで咲いていた。いくら何でも人は行かないだろうと思われる中洲に群生したりしている。遊歩道から見上げると、黒い瓦屋根の「ござ九」の柳が芽吹いていて白い土塀に映える。途中、盛岡城址公園(岩手公園)に寄ると、しだれ梅が奥ゆかしく咲いていた。 淡い色のタチツボスミレも群れをなして咲いていた。河原の遊歩道にもどり、カルガモが泳いでいるのを見ながら、。河原に多くみられる猫柳の花を探しながら上流の方にしばらく歩く。残念ながらもう花期が過ぎて一枝に一つ二つ残っているだけだった。しかし、その下に思いがけず水芭蕉の花が咲いているのを見つけた。
6月、春に咲いていた水仙は消え、マーガレットに似たフランスギクの白い花が風に揺れていた。この花は丈夫で、どんどん増える。バーンバンクが、フランスギクと日本のハマギクを交配したシャスターデージーがこの花に大変似ている。子供の頃、バーバンクの伝記を読んで、憧れたものだった。フランスギクは中心の筒状花のところが盛り上がっているが、シャスターデジーは盛り上がりが少ない。
フランスギクに隣り合って、アカツメクサが咲いていた。これもどんどん増える。元はハーブとしても使われる栽培種だったが、今は自生している。子供の頃、アカツメクサの花を抜いて蜜を吸ったものだ。
中の橋の近くの菖蒲園で、紫色の菖蒲が咲き、その下では勿忘草(ワスレナグサ)が賑やかに咲いていた。この花の名前のもとになった中世ドイツのロマンチックな伝説に関わらず、子供の間ではこの花を摘むと物を忘れるという子供心におそろしい話があり近づきがたい花だった。帰る途中、クルミの木を見つけた。青い実が付いていた。
(Mar. 29, 2018)